長期インターンシップのメリットを完全解説!就活に差がつく5大理由

アルバイトと何が違うの?本当に就活で有利になるの?――就職活動を意識し始めた大学生なら、一度は「長期インターンシップ」の価値が気になったことがあるのではないでしょうか。特に文系の2〜3年生にとって、学業と両立しつつ実践経験を積める長期インターンが自分にプラスになるかは大きな悩みですよね。この記事では、長期インターンに参加することで得られる5つの主要なメリットを具体的に紹介し、さらに失敗しないインターン先の選び方や先輩の体験談もお届けします。読み終えれば、長期インターンの価値を自分ごととして理解でき、きっと一歩踏み出す勇気が湧くはずです。それでは、長期インターンの世界へ一緒に踏み込んでみましょう!
長期インターンシップとは?定義と一般的な期間・報酬
まず長期インターンシップの定義ですが、一般的に「3ヶ月以上」にわたって企業で実務経験を積むプログラムを指します。1日~2週間程度の職業体験が中心である短期インターン(いわゆる就活イベント型のインターンシップ)とは異なり、長期インターンは全学年の学生が対象で、内容は社員の業務補助や企画・営業など実務中心となり、しかも有給(給与支給あり)である点が特徴です。企業によっては週1~3日から柔軟に勤務でき、半年~1年間継続するケースも多く見られます。
◇法律・制度的背景
長期インターンシップであっても、学生が企業の指揮命令下で実務に従事する場合、その学生は法的に「労働者」とみなされます。したがって労働基準法や労働契約法が適用され、最低賃金以上の給与支払や労災保険の適用、有給休暇付与など企業は法令順守が求められます。無給で学生を働かせる「ただ働きインターン」は違法となる可能性が高く、近年は文部科学省・厚生労働省・経済産業省も協力してインターンシップの適正な運用を促進しています。2022年にはインターンシップ制度のガイドラインが改訂され、インターンシップを含む「キャリア形成支援プログラム」がいくつかのタイプに分類されました。その中で、採用選考に学生情報を活用できるのは一定要件を満たしたタイプ3(実務型インターンシップ)のみと定められています。このように、長期インターンは教育的意義と労働法上の位置づけ双方の観点から制度整備が進んでいます。
◇実施企業・学生参加者数の推移(最新データ)
長期インターンがどれほど普及しているか、データを見てみましょう。リクルート就職みらい研究所の「就職白書2023」によれば、学生の約75%が何らかのインターンシップ(1day仕事体験を含む)に参加したと報告されています。一方で、その参加者の中で「1ヶ月以上3ヶ月未満」のインターン経験者は2.2%、「3ヶ月以上」の経験者は3.0%にとどまります。この数字を就活生全体に換算すると、長期インターン参加率は約2.3%に過ぎません。つまり、大多数の学生が短期インターンには参加しているものの、長期インターンまで踏み込んでいる学生はごく一部というのが現状です。企業側の状況を見ると、2024年卒採用では約74.8%の企業がインターンシップ(1day含む)を実施しており、コロナ禍で落ち込んだ実施率が回復傾向にあります。特に採用意欲の高い企業ほど「学生の能力見極め」や「早期戦力化」を目的に長期インターン導入に積極的です。昨今ではメガベンチャーや一部の大手企業も長期インターンを募集し始めており、長期インターン市場は徐々に拡大していると言えるでしょう。
◇一般的な勤務期間・報酬相場
長期インターンの勤務期間は繰り返しになりますが最低でも3ヶ月以上が一般的です。学生の長期休暇に限らず学期中も続けるケースが多く、週あたりの勤務日数は週2〜3日程度からOKとしている企業が多いです(テスト期間の休暇など学業優先も柔軟に対応してもらえることが多々あります)。報酬は時給制が主流で、相場はおおむね時給1,000〜1,500円程度が多いようです。東京など都市部では最低賃金が1,072円(2023年度)を超えるため、それに準じて1,200円前後からスタートし、エンジニアなど専門スキルが高い職種では時給2,000円以上の募集も見られます。例えば週2日フルタイム(1日8時間×月約8日)勤務すれば月給換算で約8万3千円になり、大学生の平均アルバイト月収(約6万円)と比べてもかなり実入りがあります。また、交通費支給や成果に応じたインセンティブ報酬、勤務期間に応じた昇給制度を設ける企業もあり、責任が大きい分アルバイトより高待遇になりやすい傾向です。得た収入を学費や生活費に充てられるのはもちろん、仕事を通じて経済感覚が身につく点もメリットと言えます。
長期インターンで得られる5つのメリット
長期インターンには、多くの学生が参加する短期インターンやアルバイトでは得られない5つの大きなメリットがあります。ここでは結論からそのメリットを列挙し、その後に一つひとつ詳細を見ていきましょう。
- 実務スキル習得–現場で役立つビジネススキルが身につく
- 就活アピール-ESや面接で差がつく実績が得られる
- キャリア探索–自分に合う進路を明確化できる
- 人脈形成–将来の財産となる人との繋がりが増える
- 報酬・経済面–有給インターンで収入を得られる
それでは、それぞれのメリットについて具体的に解説します。
実務スキル習得
長期インターン最大の魅力の一つが、実践を通じてビジネススキルを習得できることです。大学の講義やサークル活動だけでは得られないリアルなスキルを、職場での業務経験から学べます。例えばマーケティング職のインターンであれば、分析ツールの使い方やSNS運用ノウハウを実践的に覚えられます。エンジニア職のインターンなら、チーム開発の進め方やコーディングのベストプラクティスを現場で身につけることができるでしょう。実際に長期インターンに参加することで、PC操作やビジネスコミュニケーションなどの基礎スキルから、職種に応じた専門スキルまで修得できるのは大きなメリットです。しかも、仕事を通じて成果を出すプロセスで「報告・連絡・相談(報連相)」やPDCAサイクルなど、社会人基礎力が自然と養われます。企業の担当者から直接フィードバックを受けられる環境は、学生にとってまさに実践的な“研修の場”と言えます。長期インターンで培ったスキルはそのまま就活準備にも直結し、卒業後の即戦力としても活かせるでしょう。
就活アピール
次に見逃せないメリットが、就職活動で強力なアピール材料を得られることです。長期インターンで成果を上げたエピソードは、自己PRや学生時代の経験(いわゆるガクチカ)で他の学生と差別化できる武器になります。例えば「インターン先で新規顧客獲得数を半年で○○%向上させた」「プロジェクトリーダーとして5人のチームをまとめ、サービス開発を完遂した」など、定量的な実績を伴うエピソードは面接官の注目度も抜群です。事実、長期インターン経験者の約71.3%はインターン参加企業または同業種の企業に内定しているとのデータもあります。加えて、企業側から見ても新入社員の82.7%に自社インターン参加者が含まれていたという調査結果もあり、インターン経験者がそのまま戦力として採用に結びつくケースが増えています。これらの数字からも、長期インターンでの経験がいかに就職先決定に好影響を与えているかが分かります。実際に「長期インターンの経験をガクチカで話したところ、面接官の食いつきが非常に良かった」という学生の声もあり、リアルな実務経験を語れることは就活において大きな強みです。さらに、長期インターン先での活躍が評価されれば早期選考免除や特別ルートでの採用につながる場合もあります。近年はインターンを通じた早期囲い込みを行う企業も増えており、長期インターン参加者限定のリクルーター面談や内定直結コースが用意されるケースも見られます。「就活で何を話せばいいかわからない…」と不安な人ほど、長期インターンで濃密な経験を積む価値は大きいでしょう。
キャリア探索
長期インターンは、自身のキャリアを見極める絶好の機会にもなります。大学生活の中で将来の進路に迷いがある学生にとって、実際の職場を体験して職業観を養えることは大きなメリットです。インターンを通じて「この業界の仕事が自分に合っているか」「どんな職種にやりがいを感じるか」を肌で感じることで、卒業後の進路ミスマッチを防ぐことができます。厚生労働省の調査では、新卒入社した大卒者の約34.9%が3年以内に離職するというデータが報告されています。早期離職の一因として、自分の適性や働く姿のイメージと現実とのギャップが挙げられます。長期インターンで学生のうちにそのギャップを埋めておけば、「思っていた仕事と違った…」といったミスマッチによる後悔を減らせるでしょう。また、長期インターンに大学1~2年の早い段階から参加することで、就活本番(大学3~4年)までにキャリアの方向性を明確化できるメリットもあります。実際に「やりたいことが見えず手探りだったけれど、長期インターンの経験を通じて将来のビジョンがより明確になった」という学生もいます。このように、長期インターンは自分自身の適性や興味を発見する場として有用であり、結果的に就活へのモチベーション向上にもつながります。もし現時点で具体的なキャリア目標が定まっていないなら、まず長期インターンで実社会に触れてみることを強くおすすめします。それが将来の方向性を決める一助となるでしょう。
人脈形成
長期インターンで得られる財産はスキルや経験だけではありません。人脈(ヒューマンネットワーク)もまた大きなメリットの一つです。インターン先では年代や背景の異なる多くの人々と関わります。特に長期インターンに参加する学生仲間は、意識が高く優秀な人が多いため、切磋琢磨できる刺激的な同期との出会いが期待できます。大学の枠を超えた友人ネットワークは、将来お互いに助け合える貴重な財産になるでしょう。また、現役社員や経営層との繋がりができる点も見逃せません。ベンチャー企業の長期インターンでは社長や役員クラスと距離が近く、一緒にプロジェクトを進めたり食事に誘われたりと、フランクに交流できる場合が多いようです。学生という立場ゆえ可愛がってもらえることも多く、インターン先の社長だけでなく同業界の他社社長やキーパーソンを紹介してもらえる機会もあります。こうして築いた縁がきっかけで、将来の起業時に出資者やメンターになってもらった例もあるほどです。さらにOB・OG訪問とは違い、実際の業務を共にした上で関係構築できるのがインターンの強みです。得た人脈は就活時の推薦や情報提供のみならず、入社後のビジネスシーンでも自分を助けてくれるかもしれません。「人生100年時代」と言われる今、若いうちから幅広い世代・業界のネットワークを持っておくことは、キャリア形成において大きなアドバンテージとなるでしょう。
報酬・経済面
最後に触れるメリットは、やはり経済的なメリットです。長期インターンの多くは有給インターンシップであり、働いた時間に応じて給与が支払われます。アルバイトをしながら学業を支える学生にとって、インターンで収入を得られるのは嬉しいポイントでしょう。しかも前述のとおり長期インターンの時給相場は1,000円~1,500円程度と、一般的な学生アルバイト(時給1,100円前後)と同等かそれ以上に設定されるケースが多くなっています。実際、長期インターン求人を多数掲載するあるサイトによれば、掲載求人の平均時給は約1,411円であり、市場相場より高水準だったとのデータもあります。例えば、週2日・月8日間の勤務でも月に8万円超の収入が見込め、アルバイトより効率よく稼げる計算です。もちろん学業優先ではありますが、「インターンで得た給料で授業料の一部を賄った」「インターン収入で留学資金を貯めた」といった学生もおり、経済的自立の一歩としても長期インターンは有意義です。さらに多くの企業で交通費支給はもちろん、成果に応じたボーナスや昇給制度を用意しています。仕事を頑張った分だけ評価され収入が増える経験は、学生にとって大きな自信となるでしょう。また、給与以外にも社員割引や福利厚生施設の利用などが提供される例もあり、待遇面のメリットも見逃せません。長期インターンは「タダでも経験を積みたい」という意欲的な学生も多いですが、経済的メリットがあればこそ学業との両立も頑張れるというもの。有給インターンという選択肢は、スキルと収入の両方を得られる一石二鳥の経験なのです。
失敗しないインターン先の選び方
メリットが多い長期インターンですが、最大限の成果を得るためにはインターン先選びも重要です。せっかく時間をコミットするからには「思っていたのと違った…」と後悔したくないですよね。ここでは、長期インターン先を決める際にチェックすべき10のポイントを挙げます。自分に合った企業・職種かどうか見極め、失敗のないインターン選びに役立ててください。
◇企業の業界・事業フェーズが自分の志向と合致するか
まず企業が属する業界や事業領域が、自分の興味関心や将来目指す方向性にマッチしているか確認しましょう。大企業の安定志向なのか、スタートアップの成長志向なのか、自分の軸と擦り合わせることが大切です。
◇職種・業務内容が公開情報と一致しているか
採用ページや求人票に記載された仕事内容と、実際に任される業務内容にギャップがないかをチェックしましょう。面接時に具体的な担当業務を質問し、認識違いを防ぐことがポイントです。
◇OJT体制・メンターの有無
インターン生をサポートする研修制度やOJT体制が整っているかも重要です。メンター(指導担当者)がつくか、定期的なフィードバック面談があるかなど、学びの多い環境かどうか確認しましょう。
◇柔軟なシフト調整が可能か
学業との両立にはシフトの柔軟性が欠かせません。テスト期間の休みや授業時間に配慮した勤務調整ができるか、面接時に聞いておくと安心です。リモートワーク可否も含め、自分の時間割で無理なく働ける環境を選びましょう。
◇報酬・交通費・福利厚生が明示されているか
給与や交通費支給の有無、支払いサイクル(時給制/日給制など)、さらに社員食堂利用可・書籍購入補助といった福利厚生があるかもチェックしましょう。待遇が不透明な募集は注意が必要です。
◇成果物をポートフォリオ化できるか
インターンで携わったプロジェクトの成果物(資料や制作物など)を、自身のポートフォリオや実績として社外にアピールできる形で残せるかも大事です。機密上難しい場合もありますが、許される範囲で実績を公開できれば就活でも武器になります。
◇企業文化・バリューが自分とマッチするか
社風や企業理念が自分の価値観に合っているかも要チェックです。例えばチームワーク重視の文化なのか、実力主義で裁量が大きいのか。面接や説明会で感じた雰囲気と、自分の性格・スタイルが合えば長期インターンも楽しく続けられるでしょう。
◇オンライン/出社の比率と学業両立度
リモートワーク対応状況や出社頻度も確認ポイントです。遠方から参加する場合は特に在宅勤務の可否が重要ですし、対面で得られる学びもあります。自分にとって最適な働き方ができるか検討しましょう。
◇評判・口コミ(OB・SNS)の信頼性
応募前に、その企業でインターンを経験したOBやネット上の口コミ情報を調べてみるのも有効です。ただしSNS上の噂話には誇張もあるため情報の信頼性を見極めましょう。可能であれば直接元インターン生に話を聞けるとベストです。
◇内定直結・採用直結の可能性
将来的にその企業への就職を視野に入れているなら、インターン経由の採用コースがあるか確認しましょう。実際に長期インターン生を新卒採用している企業も多いです。インターン修了後に特別選考の案内があるか、インターン生の内定実績などを企業側に尋ねても良いでしょう。
以上の点を総合的にチェックしつつ、自分に合うインターン先を見つけてください。もし迷ったら、複数の企業で話を聞いて比較検討するのもおすすめです。インターン探し自体も将来の企業選びの練習と捉え、積極的に動いてみましょう。
体験談インタビュー
最後に、実際に長期インターンを経験した学生と受け入れ企業の声を紹介します。それぞれ架空のケースですが、リアルな体験談を通して長期インターンの具体的なイメージを掴んでください。
Case1|早稲田大学3年Y.Oさん(マーケ職インターン)
参加背景
Y.Oさんは都内私立大学の文学部に在籍する3年生。在学中は塾講師のアルバイトに打ち込んでいましたが、「就活準備としてビジネスの現場を知りたい」と考え、思い切ってベンチャー企業のマーケティング長期インターンに応募しました。広告やPRに興味があり、実践的なスキルを身につけたいという思いが参加の動機でした。
実施内容
.Oさんのインターン先は社員数20名ほどのITベンチャー。マーケティング部署で週3日、午後を中心に勤務しました。最初の1ヶ月はメンターの指導の下、SNSアカウント運用や記事コンテンツの企画補助を担当。徐々に任される範囲が広がり、3ヶ月目には小規模な広告キャンペーンのリーダーを任されました。市場調査からクリエイティブ案出し、効果測定まで一連のサイクルを経験し、実務のスピード感と難しさを痛感したそうです。チームMTGでは大学では得られない鋭いフィードバックを日々受け、「最初は専門用語についていくのが大変でしたが、必死に食らいつく中でマーケティングの全体像が掴めました」と振り返ります。
得られた成果
インターン開始から4ヶ月、Y.Oさんがリーダーを務めたSNSキャンペーンは目標KPIを120%達成という成功に終わりました。フォロワー数増加や問い合わせ件数アップなど具体的な数字で成果を出せたことで、社内での信頼も向上。「自分の提案した施策で結果が出たときは本当に嬉しかったです。社員の方から『よくやった!』と声をかけてもらい、自信になりました」とY.Oさん。社長表彰こそなかったものの、最終日の成果発表会では役員陣から直々に労いの言葉を受け、充実感でいっぱいだったと言います。
就活への影響
長期インターンでの経験は、Y.Oさんの就職活動を大きく後押ししました。エントリーシートの自己PR欄にはキャンペーン成功のエピソードを書き、面接では数字を交えて成果をアピール。【就活アピール】でも触れたように、実務実績に基づく話は面接官の関心を強く引きつけたそうです。「面接で一番聞かれたのはインターンで苦労した点でした。失敗談も包み隠さず話し、そこからどう改善したかを説明すると、皆さんうなずきながら聞いてくれました」とのこと。その結果、Y.Oさんは第一志望だった大手広告代理店から見事内々定を獲得。人事担当から「ベンチャーでの挑戦経験が光っていた」と評価をもらい、インターン経験が差別化につながったことを実感しています。「長期インターンを通じて、自分の適性がマーケティングにあると確信できましたし、何より働くことの楽しさに目覚めました。この経験がなければ今の内定はなかったと思います」。Y.Oさんはそう語り、充実した笑顔を見せてくれました。
Case2|大阪大学4年S.Sさん(エンジニア職インターン)
参加背景
S.Sさんは国立大学の理学部出身。大学院進学も視野に入れていましたが、「社会で通用するスキルを試したい」と4年生の春にスタートアップ企業でエンジニア長期インターンを始めました。もともとプログラミングが趣味で独学していましたが、自分の力がどこまで通用するか知りたいという探究心が参加の原動力でした。
実施内容
インターン先は従業員50名規模のAI開発ベンチャー。S.Sさんは週4日、研究室の合間を縫ってリモート勤務を中心に参加しました。業務は自社プロダクトの機能追加に関するプログラミングとテストがメイン。最初は先輩エンジニアの指示通りにコーディングすることから始まり、徐々にコードレビューや簡単な設計にも関与しました。しかし開始1ヶ月目は、開発現場特有の専門用語や高速のコミュニケーションについていけず苦労の連続。「エラーを出してばかりで正直自信喪失しましたが、毎晩ログを見直して勉強しました」とS.Sさん。当初は一番下っ端として雑用的タスクも多かったものの、粘り強く食らいつく姿勢が評価され、インターン後半には新機能モジュールの単独開発を任されるまでになりました。
苦労した点
S.Sさんが特に苦心したのは学業との両立と時間管理でした。理系の4年生ということで卒業研究も並行して進めねばならず、繁忙期には研究室での実験とインターンのコード納期に挟まれ睡眠時間が削られる日々も…。それでも「研究だけに没頭するより、インターンが良い気分転換になっていた」と言います。もう一つの苦労は技術面。実践の現場では教科書にないトラブルが次々起こります。S.Sさんもリリース直前にプログラムの致命的不具合が見つかり、徹夜で修正対応をした苦い経験がありました。「あのときは本当に焦りましたが、先輩たちが協力してくれて乗り切れました。チームで問題解決する難しさと心強さの両方を味わいました」と振り返ります。
スキルアップ実感
苦労を乗り越えたS.Sさんは、長期インターンを通じて飛躍的なスキルアップを遂げました。特にコードの品質と開発スピードが格段に向上し、3ヶ月後には自分で見ても成長がはっきり分かったと言います。実務で鍛えられたことで「エラーが出ても落ち着いて原因を追及できるようになった」「チーム開発では報連相のタイミングを心得た」など、多くの学びを得ました。インターン終了時には担当した新機能が無事リリースされ、ユーザーから好評を得る成果も残せました。この経験を通じS.Sさんは「ものづくりの楽しさと責任を強く感じた」といいます。インターン先のCTOからも「君はよく頑張った。このままうちに新卒入社しないか?」と声をかけてもらい、実際に内定を獲得しました。結果的に大学院進学は辞退し、そのままS.Sさんはエンジニアとして社会人への道を歩み始めます。「長期インターンでの日々は、学生生活で一番濃密だったかもしれません。技術だけでなくビジネスマインドも鍛えられ、プロとして働く覚悟ができました」とS.Sさん。苦労を乗り越えた自信を胸に、次なるステージへ羽ばたいていきました。
Interview|受け入れ企業J社担当者の場合
最後に、長期インターン生を受け入れる企業側の本音も見てみましょう。某IT企業J社でインターン育成を担当する人事マネージャーのコメントです。
- 学生に求める資質:「まず主体性と素直さを重視します。当社ではインターンであっても一人の戦力として期待しているので、自ら学び取り積極的に動ける学生が望ましいですね。とはいえ最初から完璧を求めるわけではありません。分からないことをそのままにせず素直に質問・相談できるコミュニケーション力も大事です。」
- 受け入れ体制:「インターン生には必ずメンター社員を1名アサインし、週次で1on1ミーティングをしています。業務の進捗共有だけでなく、困り事の相談やキャリア面談も行います。また業務マニュアルや過去の資料も閲覧できるようにし、オンボーディング研修も初日に実施しますので、未経験の領域でも安心して飛び込んで来てほしいです。」
- 期待する成果:「インターン期間中に何らかの形に残る成果を出してもらうことを期待しています。例えば開発インターンならプログラムの一機能を完成させる、マーケインターンなら企画立案から施策実行までやり遂げる、といった具合です。成果の大小より、最後までやり抜く経験を積んでほしいと考えています。そのプロセスで学生自身の成長を実感してもらえたら嬉しいですね。」
- 採用への連携:「当社では長期インターンは事実上の最終面接と位置づけています。インターン生の働きぶりを見て、ぜひにと思えば新卒採用枠で特別選考を案内しています。実際、昨年度は5名中2名のインターン生がそのまま新卒入社しました。仮に当社に入社しなくとも、インターン生OB・OGとは定期的に交流イベントを開き情報交換しています。縁が続けば将来的に中途採用や協業という形でまた一緒に仕事ができるかもしれませんし、お互いのネットワークが広がるメリットも大きいと感じています。」
このように企業側も、長期インターンを将来の人材投資と考え真剣に取り組んでいます。学生にとっても企業にとってもWin-Winな機会となるよう、相互に歩み寄りながら良い関係を築いていきたいですね。
まとめ
長期インターンには実務スキルの習得、就活での強力なアピール材料、キャリアの明確化、貴重な人脈形成、有給による収入といった5大メリットがあります。本記事で取り上げたポイントを押さえれば、長期インターンへの不安や疑問はすべて解消されたのではないでしょうか。ぜひこの機会に興味のある企業の長期インターンシップを探し、自分の成長につながる一歩を踏み出してみてください!
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