2025年最新|インターンの給料相場はいくら?業界・職種・学年別に解説

就活生に人気の短期インターンについて、メリット・デメリットをデータと共に徹底解説します。短期インターンは1日~2週間の職業体験で、業界研究や企業理解に役立つ一方、得られるスキルや関係構築の深さには限界もあります。この記事では長期インターンとの違いや活用法まで網羅し、あなたの目的に合ったインターン選びをサポートします。
短期インターンとは?【定義と平均期間】
短期インターンシップとは、1日から約1~2週間程度で行われる職業体験プログラムのことです。企業が学生向けに開催する仕事体験で、就業体験を通じて業界・企業理解を深めることが主な目的となります。政府も2022年にインターンシップの定義を明確化しており、「将来のキャリアに関連した企業の実務を学生が経験する活動」とされています。多くの大学生が夏休み期間を利用して参加しており、その開催時期は夏(7~9月)が最も多いです。
短期インターンの平均的な日数は数日程度ですが、実態としてはごく短期間のプログラムが大半です。例えば政府の調査では、参加したインターンの延べ回数のうち約83.5%が「半日~1日」のプログラムだったとのデータがあります。つまり1day仕事体験(ワンデー)と称する超短期インターンが主流であり、5日以上に及ぶプログラムは少数派です。一方で、大学の単位認定対象となるインターンは5日以上が条件とされるケースが多く、短期インターンでも5日程度のプログラムであれば大学の正課科目として単位取得が可能な場合もあります。
◇募集シーズン&倍率(統計)
短期インターンの募集時期は企業やプログラムによって様々ですが、一般的には開催時期の1~2ヶ月前から応募受付が始まります。夏開催のインターンなら5~7月頃、冬(秋~年末年始)開催なら10~12月頃が応募ピークです。特に大学3年生の夏休み・冬休み期間に集中するため、大学3年生の春頃から情報収集とエントリー準備を始めると良いでしょう。最近では3年生の86.0%が3月時点で何らかのインターン応募を経験しているとの調査もあり、就活準備の一環としてインターン応募が当たり前になっています。
インターン選考の倍率はプログラムや企業ブランドによって異なります。有名企業の1dayインターンでは応募者多数のため抽選やエントリーシート選考が行われ、高倍率になることもしばしばです。実際、リクルートの調査によれば短期インターン全体の平均倍率は約2.8倍で、首都圏では東京で約5倍と特に競争が激しい傾向がありました。企業規模では従業員5,000人以上の大手で約3.4倍、中堅規模(1000~4999人)で約4.0倍と報告されています。一方、募集人数の多い説明会型インターンでは応募すればほぼ全員が参加できるケースもあります。このように倍率は一概に言えませんが、人気企業の短期インターンは狭き門と心得て準備すると良いでしょう。
短期インターンのメリット【幅広い体験・選考優遇】
短期インターンには就活生にとって魅力的なメリットが多数あります。短期間で多様な業界を見比べられるため進路選択に役立ち、学業との両立もしやすい点が利点です。さらに企業によってはインターン参加者限定の優遇ルートが用意されていることもあり、効率よく就活を進めるチャンスにもなり得ます。以下、具体的なメリットを解説します。
◇多様な業界・職種を短期間で体験
短期インターン最大のメリットは、短い夏休み・冬休み期間で複数の企業や業界を比較体験できることです。実際、近年の学生は平均5社以上のインターンに参加するほど熱心で、様々な業界研究を行っています。政府調査でも学生のインターン複数回参加率は60%超と報告され、年々増加傾向にあります。例えば金融・メーカー・ITと異なる業界の1day仕事体験に次々参加すれば、業界ごとの雰囲気や仕事の違いを肌で感じ取ることができます。
短期だからこそ気軽に複数社を体験でき、「自分には合わない業界だと分かった」「意外と興味を持てた」など進路の軌道修正にも役立ちます。一つの会社で長くインターンする長期型では得られない広範な視野を養えるのが短期インターンの強みです。特に就職先をまだ絞り込めていない段階の学生にとって、多様な企業を見比べる経験は貴重と言えるでしょう。
◇学業・アルバイトと両立しやすい
短期インターンはスケジュール的な負担が少なく、学業や他の活動と両立しやすい点もメリットです。多くのプログラムは夏季・冬季休暇に集中して実施され、授業期間を避けて開催されるため単位取得への影響もほとんどありません。仮に授業期間中でも1日限りや週末開催であれば、授業を大きく欠席せずに参加できるケースが多いです。
また、短期であればアルバイトとの調整もつきやすくなります。例えば1週間のインターン参加中だけアルバイトを休めば済むので、経済的な負担を最小限に抑えながら職業体験ができます。長期インターンのように毎週数日の拘束があるとアルバイト収入との両立は困難ですが、短期なら学業優先・アルバイト継続も可能です。「授業もバイトもあるけどインターンも経験したい」という学生にとって、短期インターンは無理なく挑戦できる就業体験と言えるでしょう。
◇早期選考パスを得られる可能性
企業によっては短期インターン参加者に対し本選考での優遇措置を用意している場合があります。実態として早期選考への招待はインターン経由で案内されることがほとんどで、インターンで好評価を得た学生は書類選考免除や一次面接スキップなどの特典を得られるケースがあります。例えば、ある企業では「インターン参加者は後日開催の特別選考会に招待」といった制度があり、参加しなかった学生に比べ一歩リードして本選考を進められるのです。
このような“選考直結型インターン”では、インターン中の成果や積極性がそのまま採用に直結します。企業側も優秀な学生を早期に囲い込みたい意図があり、短期インターンを青田買いの場として位置付けているのです。したがって、短期インターンに参加すること自体が本選考への有利なルートになる可能性があります。特に志望度の高い企業でインターン募集がある場合は積極的に参加し、早期選考パス獲得を狙うのも戦略の一つです。
参加コスト(時間・交通費)が低い
短期インターンは参加に伴うコストが低い点も見逃せません。期間が短い分、投入する時間や労力が少なく、仮に「思っていた内容と違った」としてもすぐ次の機会に切り替えやすいです。長期インターンのように月単位で拘束される場合、途中でミスマッチを感じても簡単には辞められず時間コストが大きくなりますが、短期なら数日で区切りが付くためリスクが小さいと言えます。
また経済的コストの面でも、短期インターンは負担が軽めです。多くは無給ですが、そのぶん開催地までの交通費や宿泊費の負担期間が短いためトータルの出費は抑えられます。遠方のインターンでなければ日帰り参加も可能ですし、オンライン開催のケースでは交通費ゼロで済みます。実際、短期インターンでは交通費が支給されない傾向がありますが、参加日数が少ないため自己負担額も限定的です。必要な準備も長期に比べ簡素(例えば一日分の服装と筆記用具程度)で済みます。こうした参加のしやすさ・コストの低さは、学生にとって短期インターンの大きな魅力となっています。
短期インターンのデメリット【表面的な経験】
一方で、短期インターンには得られる経験が限定的であることや、金銭的なメリットが乏しいといったデメリットも存在します。期間が短いぶん企業や仕事への理解が浅くなりがちで、人脈形成の面でも長期に比べ弱い傾向があります。また大半の短期インターンは無給であり、多くのプログラムを掛け持ちすると移動や準備で忙殺される恐れもあります。ここでは短期インターンの注意点・欠点について解説します。
◇業務理解が浅くスキルが限定的
短期間のプログラムでは、どうしても業務理解が表面的になりやすいです。企業側も短期インターン生に任せる仕事は簡易な体験ワークや見学が中心となることが多く、実際に文部科学省、厚生労働省、経済産業省の調査委員会報告でもインターンの期間は「半日〜1日」に留まるケースが83.5%で最も多いとされています。つまり、多くの短期インターン参加者は説明会と簡易的なワークを経験するに留まり、企業の核心業務に深く関与することは稀です。
そのため、得られるスキルセットも限定的です。例えば1Dayのグループワーク型インターンではプレゼン資料作成やディスカッションスキルは磨けるものの、継続した業務遂行能力や専門知識の習得までは至りません。長期インターンで数ヶ月同じ業務に携わればPDCAを回す経験や専門的スキルが身につくことがありますが、短期では仕事の流れを一通り見学する程度で終わるケースがほとんどです。「インターンに参加したのに大した成長を感じられない」と感じる学生もおり、経験値という面では物足りなさを感じる可能性があります。
◇短期日程ゆえに人事・現場社員と関係を築きにくい
短期インターンでは人脈形成や社員との信頼関係構築が難しい点もデメリットです。期間がごく短いため、人事担当者や受け入れ先部署の社員とじっくり交流する時間が限られています。1日や数日のプログラムでは自己紹介や質疑応答で顔を合わせる程度で、個人的に深い話をする機会は少ないでしょう。長期インターンであれば日々の業務を通じて社員からフィードバックを貰ったり、雑談を重ねてメンター的な存在ができたりしますが、短期ではそこまで踏み込んだ関係は築けません。
特に参加学生の人数が多いインターンでは一人ひとりに割ける時間が限られ、人事担当者も全員の名前を覚えるのが難しいことがあります。その結果、「せっかく参加しても就活本番で自分を覚えてもらえていない」ということも起こりえます。もちろんインターン中に積極的に質問したり懇親会でアピールすれば多少印象付けはできますが、限られた時間で築ける関係には限界があります。「OB訪問や内定者訪問のきっかけ作り」程度にはなっても、長期インターンのように社内推薦を得るほどの濃い繋がりには発展しにくい点は認識しておきましょう。
◇報酬がない・少ないケースが多い
短期インターンの多くは無報酬(無給)である点もデメリットです。法的にインターンは「労働」ではなく教育的プログラムと位置付けられるため、企業側に賃金支払い義務はありません。そのため短期インターンシップは無給の場合がほとんどであり、参加しても収入には直結しません。また交通費や食事代の支給もない場合が多く、特に参加学生が多い1Dayインターンでは交通費自己負担が一般的です。
一部、選考直結型の高度なインターンや専門スキルを要するインターンでは謝礼や日当が出るケースもあります。しかしそれは例外的で、大半の短期インターン参加者はボランティアに近い形で時間を使うことになります。長期インターンなら時給1000円~2000円程度の給与が出ることが多いのに比べると、経済的メリットという点では短期インターンは乏しいと言えます。ただし報酬が無い代わりにノルマも課されず純粋な学びの場という側面もあります。企業によっては参加記念品(クオカードや企業グッズ)を配布する程度の謝礼を用意する場合もありますが、基本的には「給料なし」が前提と割り切って参加する必要があります。
◇インターン数が多く準備・移動がタイト
短期インターンは複数社に参加しやすい反面、スケジュール管理や事前準備が忙しくなりがちです。特に就活意識の高い学生は夏休み中に5社も6社も連続してインターンに参加することがあります。その場合、各社ごとにエントリーシートや適性検査の準備をしたり、開催場所が遠ければ移動・宿泊の手配をしたりと、短期間に複数の予定を詰め込む負担が生じます。平均しても1人当たり5社程度のインターンに参加する時代ですので、計画的に動かないと日程が重なったり締切を逃したりするリスクがあります。
また、インターンが立て込むと体力的・精神的にもハードです。朝から夕方までのプログラムに連日参加すると疲労が蓄積し、肝心の学びを十分消化できない恐れもあります。各インターンで新しい人間関係や課題に向き合うため、リフレッシュする間もなく次のインターンでは常に初対面の環境に身を置くことになります。こうした状況を「インターン疲れ」してしまう学生もいるようです。短期インターンのメリットを最大化するには、参加数を詰め込みすぎず一つひとつを丁寧にこなすことも大切です。スケジュールには余裕を持ち、振り返りの時間も確保しましょう。
短期vs長期インターン徹底比較【目的別・待遇比較】
ここまで両者の違いを見てきましたが、改めて短期と長期インターンをどう使い分けるべきかを整理します。目的や得たい成果によって、どちらが適しているかは異なります。また、報酬や選考難易度、学業への影響など実務的な違いもあります。以下ではキャリア目的別の活用法と待遇・選考面の比較を解説し、自分に合ったインターンの選択基準を提示します。
◇目的別マトリクス(キャリア探索vsスキル習得)
早期選考が目的なら、短期インターンがおすすめです。業界研究や企業比較には多くの会社を見るほど有利ですので、短期インターンで広く浅く様々な職種・業界を体験すると良いでしょう。例えば「金融業界もIT業界も興味がある」「大企業とベンチャーの両方を見てみたい」といった場合、短期インターンを複数組み合わせて体験することで、自分の志向に合う方向性が見えてきます。短期インターンはその業界に向いているか自己診断する場とも位置付けられます。実際、学生の約7割が夏のインターンで職業意識を醸成しているとの報告もあります。
一方、具体的なスキル習得や即戦力化が目的であれば長期インターンが適しています。例えばエンジニア志望でプログラミングスキルを実務で磨きたい場合や、営業インターンとして顧客対応を経験したい場合など、数ヶ月にわたりOJTが受けられる長期インターンは実践の場となります。長期インターンでは日々の業務から学べるため、ビジネスマナーや専門知識の定着度も高まります。短期では得られない深い成功体験・失敗体験を積めるため、自己PRで語れるエピソードの質も向上します。
要するに、「広く業界研究」なら短期、「深く実務経験」なら長期と使い分けるのがポイントです。もちろん両方経験してみるのも望ましいですが、学業との両立も考え自分の就活フェーズに応じて選択しましょう。
◇報酬・選考・学業影響チャート
待遇面では前述の通り、短期インターンは無給・交通費自己負担が多いのに対し、長期インターンは有給(給与支給)が一般的です。例えば短期では1円ももらえないケースが多いですが、長期なら月数万円の収入を得ながら働けます。金銭面を重視するなら長期ですが、短期は金銭的リターンを期待しないボランティア的参加になる点に留意しましょう。
選考難易度については、短期は基本的に門戸が広いです。応募者多数でも抽選やES審査のみで決まることも多く、「誰でも参加しやすいお試し機会」という性質があります。一方で長期は企業が戦力となる人材を選抜するため、アルバイト採用に近い厳選が行われます。書類・面接を経て少人数だけ採用、といったケースも多く、長期インターンの方がハードルは高めです。選考フローの負荷も長期の方が高いため、短期は気軽に多数応募できるのに対し、長期は応募数を絞ってじっくり準備する必要があります。
学業への影響は、短期は先述の通り休暇中中心で影響小です。仮に授業期間中でも数日の欠席で済む範囲が多いでしょう。長期は通年で活動する場合もあり、週数回の出勤を授業時間割と調整しなければなりません。時間管理や単位履修計画が求められ、忙しい学期では負担に感じることもあります。ただ、大学によっては長期インターンで単位認定する制度がありますので、一般的なアルバイトと比べてメリットが大きいです。
以上をまとめると、経済的・実務的メリットは長期インターン、手軽さ・参加機会の多さは短期インターンと言えます。最終的には自分の重視するポイントに照らして選ぶのが良いでしょう。もし短期で興味を持った業界が見つかったら、次は長期インターンに挑戦して実務経験を深めるのもキャリア形成に有効なステップです。
短期インターンを最大活用する方法【事前準備と積極姿勢】
短期インターンに参加するからには、限られた時間で最大限の学びと成果を得たいものです。そのためには参加前の準備とインターン中の積極的な行動が欠かせません。ここでは、短期インターンを有意義なものにするための具体的な方法を紹介します。事前に明確な目標設定を行い、参加中は質問・メモ・ネットワーキングを意識することで、短期間でも濃密な経験を得ることができます。
◇参加前の目標設定と逆算
インターン参加前にまずやるべきは、「自分はこのインターンで何を得たいのか」という目的・目標を明確にすることです。目的が曖昧なままだと、与えられた体験を受け身でこなすだけで終わってしまいがちです。例えば、「業界理解を深める」「社会人とのコミュニケーションに慣れる」「自身の適性を確かめる」など、具体的な目標を設定しておきましょう。目標が定まれば、当日の行動計画も立てやすくなります。
目標設定したら、その目標を達成するために逆算して準備します。例えば「業界理解」が目的なら事前に業界研究を進めて質問リストを用意する、「自分に向いているか確認」が目的なら当日観察すべきポイント(社風や社員の働き方など)を書き出しておく、といった具合です。加えて、応募時の志望動機でもその目的を企業に伝えておくと良いでしょう。面接官に熱意が伝わりますし、プログラム中もその目的を意識して動くことで時間を有効活用できます。ゴールを描いてから参加する習慣をつけることで、短期インターンのインプット量が格段に増えるはずです。
◇インターン中に取るべき行動(質問・メモ・学生や社員との交流)
短期インターン当日は、受け身にならず主体的に行動することが大切です。特に以下のポイントを意識しましょう。
- 疑問は積極的に質問する: プログラム中や休憩時間に、遠慮せず社員や人事担当者に質問しましょう。仕事内容や業界動向、社員のキャリアなど聞ける範囲で問いかけることで理解が深まります。短期インターンではHPに載っていない生の情報を教えてもらえる貴重な機会なので、好奇心を持って臨んでください。質問することで意欲もアピールできます。
- メモを取って振り返る: 短いプログラムでも情報量は多いもの。聞いたこと・学んだことはその場でメモし、後で整理しましょう。特に社員からのフィードバックや他の学生の発言で気づきがあった点などは書き留めることで記憶に残ります。終了後にメモを見返して自分なりの学びを言語化しておくと、就活本選考での自己PRにも活かせます。
- 学生や社員との交流: 一緒に参加した他大学の学生や先輩との交流も短期インターンの醍醐味です。グループワーク中だけでなく、合間の時間に積極的に話しかけてみましょう。他の学生の優れた点(発言の仕方やディスカッションの進め方など)から学ぶこともできます。連絡先を交換して情報交換する仲間ができれば、就活を乗り切る心強いネットワークになります。
- フィードバックを素直に受け止める: 発表や課題に対する社員からの講評があれば、謙虚に受け止め改善点を次につなげましょう。短期とはいえ評価ポイントを知る貴重なチャンスです。指摘を糧にする姿勢が成長に直結します。
このように積極性・主体性を発揮することで、短期インターンでも多くの学びを持ち帰ることができます。企業側も熱意ある学生には注目しますので、短い時間でも「良い意味で目立つ存在」になることを意識しましょう。
◇成果の可視化とポートフォリオ作成
短期インターンでの経験を形に残しておくことも重要です。参加後は得られた成果やスキルを可視化し、自分のポートフォリオとして蓄積しましょう。例えば、グループワークで作成した企画書やプレゼン資料のコピーを保存しておく、プログラム中に気づいたことをレポートにまとめるなどです。短期インターンは長期に比べ成果物が少ないですが、それでも自分なりのアウトプットを整理しておくことで、後日の自己PRや面接で具体的に語れる材料になります。
特にクリエイティブ系やIT系のインターンでは、制作物やコードなど成果物がある場合はデジタルポートフォリオにまとめると良いでしょう。また、参加証明書や修了証を発行してもらえる場合もあるので、その場合はそれもファイルしておきます。短期インターンを複数経験した場合、それらを一覧化して自分の経験マップを作るのもおすすめです。「○業界で何を学んだ」「△社のインターンでどんな気づきがあった」など、経験を比較することで志望業界の絞り込みにも役立ちます。こうして短期インターンの経験を資産化しておけば、本選考や長期インターン応募の際にも説得力のあるアピール材料となるでしょう。
短期インターン後のキャリアステップ【次につなげる】
短期インターンに参加した後は、その経験を就活本番や長期インターンにどう活かすかが重要です。インターンで得た学びや人脈を次の行動につなげることで、キャリア形成に一貫性が生まれます。ここでは、短期インターン後に本選考や長期インターンへつなげるコツや、インターン経験を面接でアピールする方法について解説します。インターン参加で終わりではなく、次のステップへの布石にしましょう。
◇本選考・長期インターンにつなげるコツ
短期インターンで興味を持った業界や企業があれば、早速次のアクションを起こしましょう。具体的には以下のようなステップがおすすめです。
- 長期インターンへの挑戦: 短期で感じた「もっと実務をやってみたい」という思いが芽生えたら、長期インターン募集を探してみましょう。短期で得た基礎知識や企業理解を元に、今度は数ヶ月スパンで働いてみることで一層のスキルアップが期待できます。最近は短期インターン参加者に長期インターンの案内をする企業もあります。興味ある企業には直接問い合わせてみるのも一手です。
- 本選考への活用: インターン参加企業が志望上位であれば、OB/OG訪問や早期選考の案内がないか確認しましょう。インターン中に接点を持った人事担当者にお礼メールを送り、今後の選考情報を伺うのも有効です。またインターンでの経験を志望動機に盛り込むと説得力が増します。「インターンで〇〇を感じ、御社志望度が高まりました」など熱意を伝えましょう。
- 他社選考への展開: インターン経験はその企業以外の選考でもアピール材料になります。例えば業界理解が深まったことや職務への適性に気づいたことを、他社の志望理由に活かせます。「インターンを経て◯◯業界で働きたい思いが強まった」といったエピソードは具体性があり評価されます。
要は、短期インターンで得た学びを次の行動に結びつけることが大切です。せっかくの体験を一過性で終わらせず、自己成長やキャリア選択の材料として活用しましょう。インターン経験者は経験がない人に比べてその後の就活満足度が高いとも言われます。短期インターンをスタート地点に、本選考・長期インターンとステップアップしていってください。
◇面接でのアピール方法(STAR法など)
短期インターンの経験は、面接やエントリーシートでアピールするネタにもなります。ただし短期間ゆえにアピール内容が薄くならないよう、伝え方に工夫が必要です。おすすめは、STAR法(Situation,Task,Action,Result)のフレームワークでエピソードを整理することです。例えば、グループワーク型インターンでの経験を伝える場合:
- Situation(状況):「○○業界の1週間インターンに参加し、他大学の5名と新規企画立案に取り組みました。」
- Task(課題):「与えられた課題は新商品アイデアの提案で、限られた時間でチームをまとめ成果を出す必要がありました。」
- Action(行動):「私が率先して議論のファシリテーション役を引き受け、メンバーから意見を引き出す工夫をしました。また議論内容をホワイトボードに整理し、皆の認識を合わせるよう努めました。」
- Result(結果):「その結果、チーム全員が納得する企画を締切までに完成させ、発表では高評価をいただきました。リーダーシップとコミュニケーションの大切さを実感する経験でした。」
このように具体的な行動と結果を交えて話すことで、たとえ短期の経験でも説得力あるエピソードになります。「たった数日だから大したことしていない…」と思う必要はありません。限られた中で工夫したことや学んだことを強調すれば、面接官にも自己成長を伝えられます。
注意点として、インターン経験は長期に比べれば浅いため、誇張せず正直に話しましょう。「実務をバリバリこなした」ような言い方は避け、「初めての実務体験で戸惑いもあったが○○を学んだ」など等身大で構いません。その方が信頼性があり、面接官の共感も得やすいです。また志望企業の業種と関連付けて話すことも大事です。インターンでの経験から志望企業でどう活かせるかを述べれば、企業目線で「役に立ちそうな人だ」と感じてもらえます。短期インターンでの学びを上手にアピールし、あなたの強みとして活用しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1.短期インターンの平均期間・日数は?
A.非常に短いプログラムが多く、1日~5日程度が一般的です。とりわけ1Day(1日)インターンの占める割合が非常に高く、政府調査では全インターン参加延べ回数の約83.5%が半日~1日プログラムだったとのデータがあります。3日~1週間規模のものもありますが、2週間を超える短期インターンは稀です。大学の単位認定対象となる条件が「5日以上」なので、5日程度がひとつの目安とも言えます。平均日数を出すのは難しいですが、多くの学生にとって初めてのインターンは1~3日間になるケースが多いでしょう。
Q2.いつ応募を始めるべき?
A.大学3年生の夏前(5~6月頃)から本格的に募集が始まる企業が多いです。特にサマーインターン(8~9月開催)は5月末~7月にエントリー受付のピークを迎えます。また冬~春開催(12~2月)のインターンは10~11月頃に募集が集中します。したがって、夏にインターン参加したい場合は遅くとも6月には準備を始め、応募を出し始めましょう。人気企業は締切が早かったりエントリーシート・選考課題があるため、情報解禁(大学3年生の3月以降)から常にチェックしておくと安心です。早め早めの行動が吉です。
Q3.単位認定や学業への影響は?
A.短期インターン自体は正課科目ではないため、基本的には単位は出ません。ただし大学によっては「インターンシップ科目」として履修登録し、所定の報告書提出や出席要件を満たせば単位認定される制度があります。文部科学省のガイドラインでは「5日以上」のインターンシップで単位取得を認めることができるとされており、実際8割以上の大学が何らかの単位認定制度を設けているとの調査もあります。したがって、5日以上のインターンに大学を通じて参加する場合は単位がもらえる可能性があります。学業への影響については、短期インターンは長期休暇中に実施されることが多いため授業を欠席するリスクは低いです。万一授業期間に重なる場合も、ごく短期間なので事前に教授に相談すれば配慮してもらいやすいでしょう。成績よりインターンを優先して留年…というケースはほぼ無いと言ってよいです。
Q4.報酬・交通費は支給される?
A.原則として支給されないことが多いです。短期インターンは無給が一般的で、1Dayや数日程度のプログラムでは交通費も自己負担となるケースが大半です。特に参加人数の多い1日開催インターンや説明会に近い内容のインターンでは、企業側も全員分の交通費を負担するのは難しいため支給なしが基本です。ただし例外として、遠方の学生を受け入れる場合に交通費・宿泊費の一部補助を出す企業もあります。また選考を通過したごく少人数のインターン(ハイレベルな体験型)では日当や賞品が出ることもあります。しかし全体として見れば、短期インターン参加=自費と考えておいた方が無難です。費用が気になる場合はオンライン開催や地元企業のインターンを選ぶなど工夫しましょう。
まとめ【メリット・デメリット総括と次の一歩】
短期インターンには、「多くの企業を見て視野を広げられる」というメリットと、「経験が浅くなりがち」というデメリットの両面があります。本記事で解説したように、短期インターンは上手に活用すれば就活準備として大きな武器になりますが、過信すると実務経験としては物足りない点もあります。重要なのは自分の目的に合った選択をすることです。業界研究や早期内定を狙うなら短期インターンを積極活用し、深いスキル習得や収入を得たいなら長期インターンにも挑戦してみましょう。
短期インターンで感じた興奮や課題意識を是非次につなげてください。「あの業界でもっと成長したい」と思えたなら、長期インターンや本選考に踏み出すチャンスです。インターンでの学びと出会いを礎に、就活本番で大きく飛躍しましょう。
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